「生きるとはどういうことだろう。死とは何だろう。」びっくりしました。子供の本棚を整理していたら、こう書かれた古ぼけた絵本の帯がヒラヒラと落ちてきて。これはなんだろう。少し考えて、先月、母が息子のポン太に「これまだ難しいと思うんだけど、いつか読んでね。」と言って渡していた古い絵本があったことを思い出しました。
![葉っぱのフレディ いのちの旅 [ レオ・バスカーリア ] 葉っぱのフレディ いのちの旅 [ レオ・バスカーリア ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/8874/88747002.jpg?_ex=128x128)
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「葉っぱのフレディ」という本で、確か、母は昔流行っていたときに買ってあって、そのまま自宅にあったから持ってきたというようなことを言っていたように思います。台所から遠目に眺めて「ポン太、ちゃんとありがとうを言いなさいよ!」なんて声をかけただけで、そのままその絵本のことは忘れていました。このヒラヒラ落ちてきた帯を見て、ハッとして慌てて絵本を取り出してページをめくりました。字が多くて、たしかに3歳のポン太向きではありません。葉っぱの一生を通して、生きるものはみな死を迎えるということが自然に理解できるようなストーリーでした。最後のページでもう涙が止まりませんでした。実は今、父が癌と闘っていて、もう残された時間がそう長くないからです。そのことは父を含めて家族の誰もが理解しています。ただひとり、それを理解できていないのはポン太だけ。母はポン太に、いつかこれを読めるときがきたら、おじいちゃんを思い出してね、ってそう伝えたいんだな、って痛いほどに伝わりました。いつか迎える親の死、祖父母の死。高齢出産で生まれたため、ひとより早くそれを経験することになるかもしれないポン太。その時、この絵本が死の理解を助けてくれるに違いありません。
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