以前、自閉症スペクトラムのお友だちタロちゃんのことを書いたので、少しその後のことを書こうと思います。
以前この記事を書きましたが、後日、タロちゃんママとランチをしました。正直、会う前は「どんな言葉をかけたらいいんだろう。」と身構えるような気持がありました。育児に疲弊しきった彼女の様子を想像して。ところが帰りに道には、そう思っていたことを恥じる自分がいました。久しぶりだったので、単純に会った瞬間は「わ、綺麗ー!」って思いました、笑。彼女は私よりひと回りくらい若くてスラっとした美人さんなのです。その彼女がニコニコと、「ここのパスタ、美味しいよね。」と同じ調子で、診断がつくまでの経緯やこれからの予定を笑顔で話してくれました。自治体のカウンセリングでは様子見と言われて診断がつかず、専門外来を探したこと。専門外来でも予約がとれるまでだいぶ時間がかかったこと。検査は親が日ごろの様子をアンケート形式で回答していく膨大な問診票を記入したり、体力技能テストを受けたりしたこと。体力技能テストはとても高評価で、落ち着いたら、そういうところを伸ばしてあげたいと考えていること。こだわりの強さがどんどん強くなっていって、例えば電車が好きすぎてパパが馬乗りになって止めないとホームに飛び出していってしまうようになったこと。こんな調子で習いごとも止めたこと。家族以外の人に会うとパニックをおこして長時間手がつけられなくなること。絶えず母親の身体のどこかを触っていないといられないこと、などなどなど・・。。私が驚いたのは、その内容そのものよりも、それを話す彼女の様子でした。とにかく笑顔で明るく、「もう大変だったよー。」って話すのです。なんていうんでしょ、「昨日の朝、電車止まってて通勤大変だったよー」、くらいの感じです。「これは病気じゃないし、恥ずかしいことでもない。誰のせいでもないから。」って。あっという間に時間が経って、「今日は話せてすごくリフレッシュできた。ありがとう。」って、彼女はまたとびきりの笑顔を見せて帰っていきました。ただただ、彼女の芯の強さに圧倒されました。私は「こんなにも笑顔で対応し続けているタロちゃんママを尊敬する!でもその身体が心配だよ。タロちゃんとなんとか離れる時間も作って、自分の時間も持って自分の身体も大事にしてね。」ってことをやっと言えた程度でした。彼女自身もそれは感じているようで、療育施設へ通うことも考えていると教えてくれました。このランチの後、心底思いましたよ。自分はポン太のイヤイヤに付き合うことくらい、なんでもない。ちょっとやそっとで育児しんどいなんて言ってる場合じゃないだろ、って。タロちゃんやタロちゃんママのために、自分になにかできることはないだろうか、って思いました。
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